冠詞

冠詞とは?

冠詞(Article)は、「a」「an」「the」のように、名詞の前に置いて、その名詞がどのようなものかを示す言葉です。

冠詞には、以下の2種類があります。

  1. 不定冠詞a / an不特定なものや初めて出てくるもの)
  2. 定冠詞the特定のものや、すでに話題になっているもの)

冠詞は日本語にない概念なので難しく感じるかもしれませんが、ルールを理解すれば正しく使えるようになります。

不定冠詞:a と an の使い方

不定冠詞 aan は、数えられる名詞の単数形の前に置きます。「(たくさんのうちの)1つの〜」という不特定な意味を表します。

a と an の使い分け

aan は、後ろに続く単語の発音によって使い分けます。

  • a: 後ろに続く単語の発音が子音で始まる場合
    • a book (ア ブック
    • a university (ア ユーニバーシティ)※u の発音が「ユー」なので子音扱い
  • an: 後ろに続く単語の発音が母音(アイウエオ)で始まる場合
    • an apple (アン ップル)
    • an hour (アン ワー)※h を発音しないため、発音が母音扱い

不定冠詞を使う状況

  • 初めて話題に出すとき
    • I saw a cat in the park. (公園で1匹の猫を見ました。)
  • 職業や身分を表すとき
    • She is a teacher. (彼女は教師です。)
  • 不特定なものを指すとき
    • I want to buy a car. (私は**(どれでもいいから)車**を買いたいです。)

定冠詞:the の使い方

定冠詞 the は、話し手と聞き手が、どの名詞のことを指しているかお互いに分かっているときに使います。数えられる名詞の単数形・複数形、数えられない名詞のいずれにも使うことができます。

定冠詞を使う状況

  • 一度話題に出たものを再び指すとき
    • I saw a cat in the park. The cat was very cute. (公園で猫を見ました。その猫はとてもかわいかったです。)
  • 特定のものや、一つしかないものを指すとき
    • Please open the door. (そのドアを開けてください。)
      • 目の前にある特定のドアを指しています。
    • The sun rises in the east. (太陽は東から昇ります。)
      • 太陽は1つしか存在しないため。
  • 場所や施設を指すとき
    • I went to the bank. (銀行へ行きました。)
      • 普段行っている特定の銀行を指します。

冠詞を使わない場合

名詞によっては、冠詞をつけない場合があります。

  • 複数形の名詞(漠然とした意味の場合)
    • I like dogs. (私はが好きです。)
  • 数えられない名詞(漠然とした意味の場合)
    • I need to buy water. (を買う必要があります。)
  • 固有名詞(人名、国名など)
    • Japan is a beautiful country. (日本は美しい国です。)

冠詞のまとめ

冠詞使い方例文
a / an不特定の、数えられる単数名詞I saw a dog.
the特定の、お互いが分かる名詞The dog was cute.
なし複数形や数えられない名詞、固有名詞I like dogs.

練習問題

以下の空欄に、適切な冠詞(a, an, the)を入れるか、不要であれば「×」を記入しましょう。

  1. I want to buy ____ new smartphone.
  2. ____ moon is beautiful tonight.
  3. She is ____ excellent student.

答え

  1. a (不特定な1つのスマートフォン)
  2. The (月は1つしかないため)
  3. anexcellent の発音が母音で始まるため)

冠詞は、慣れるまで少し時間がかかるかもしれませんが、使い分けのルールを意識することで、徐々に身についていきます。たくさんの例文に触れて、冠詞が持つニュアンスを感じ取りましょう。

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